子どもの上手な叱り方

上手なしかり方の条件
善悪の基準を持っていない子どもに対し、しっかりと悪いことは悪いと教えることは、保育士としての重要な役割になります。
しかし子どもを叱るということは決して易しいことではなく、やり方によってはうまく子どもに意図を伝えることができなかったりするものです。
大人相手であればある程度自分の善悪の基準があるので叱るときも共通の意識を持って行うことができますが、子どもを相手にする場合「なぜそれをしてはいけないのか」ということを理解してもらう必要があります。
子どもを叱る時の三大ポイントとしては「できるだけ短く叱る」「今起こったことだけを叱る」「同じことをしても何度でも叱る」ということが挙げられます。
まず「短く叱る」ですが、子どもを叱るときにくどくどと回りくどい説教をしても理解してもらうことができません。
それよりも明確に「これをこうしたから叱られた」ということを理解してもらうことが大切です。
次に「今起こったことだけを叱る」ですが、子どもは以前に起こったことをほとんど覚えていません。
ですので「前にこういうこともしたけどそれも良くなかった」といった今あったこと以外のことを持ち出しても、なぜ自分が怒られているのかが分かりにくくなってしまうだけです。
最後の「何度でも叱る」も記憶に残らないためで、何度同じことをしていても、きちんとたった今起こった事を叱っていると、粘り強く叱っていくことが大切になります。
NGなしかり方
逆にNGな叱り方となるのが「なぜ自分が叱られているのか分からなくなる叱り方」です。
最も良くないのが日によって善悪の基準が異なるということです。
例えばある日にそれをした時には強く怒られたのに、別の日は全く何も言われなかったということになると、子どもにとってそれは良かったのか悪かったのかが分かりにくくなってしまいます。
保育園の中に叱る人と叱らない人がいるというのも良くはなく、子どもは大人の表情を見て行動をすることから、頭の良い子は叱らない大人の前でだけ悪いことをする、というような知恵をつけてしまうことになるのです。
園内で善悪の基準をきちんと統一できるようにしておきたいところです。
しかり方が子どもに与える影響
子どもの時にどう叱られたかは、大人になってからの人格形成に大きな影響を与えます。
それは社会的なマナーを大人になってから身につけなくてはならないなど、子どもにとって苦労が先送りになってしまうことにもつながるでしょう。
しっかりと善悪の基準がないまま育った子どもは「自分」という軸を持つことができなくなるので、自分の意思で物事を決めて動くという強いメンタルを育てていくことができません。
叱ることと褒めることは出し惜しみせず、しっかり子どもに対峙していきましょう。